皆さんこんにちは、こんばんは、AKデザインの円盤です。
前回の記事から随分と間が空きましたが、色々お仕事してましてブログ更新まで至りませんでした、はい。忙しいのは良いことです!
早速、では表題の件ですが、レタリング検定3級と4級をダブル受験で受けて参りました。その結果も併せてご報告できるので記事にさせて頂きました。
今回ももちろん独学です。
それではいってみましょう!
レタリング検定とは?
というわけで資格マニアのわたくしは、前回の京都芸術大学(旧:京都造形芸術大学)を卒業しまして、資格マニアとしての活動を休止(サボるw)しておりました。
これでは時間がもったいない!肝心で強敵の似顔絵検定1級は再開されないので、この時間を利用して何かほかの資格を受けようと決意しました。
そこで今回のターゲットとなりましたのが「レタリング検定」になります。
公式サイトはこちら。
はい、こちらの資格は何かと申しますと、いわゆる文字、パソコン業界ではフォントと呼ばれるやつですね、それを理解して手書きで描けるかどうかを認定する試験です。
ポップ検定をすでに獲得していたので、その派生でこの試験も受けてみるかなと思い立った次第でございます。
ポップ検定の受験の過去の記事はこちら。
まぁこのレタリング検定、去年の段階で存在は知っていたのですが、去年は東京の本会場のみでの開催になって、大阪では開催されませんでした。
電話して聞いてみたら「東京までお越しくださいw」と案内されましたが、さすがにコロナマックスの時に新幹線乗るもあれで、車は遠すぎるので諦めておりました。
しかし2022年度は関西でも開催されることとなりました。
自宅に頼んでもいないのに案内封書が届いたのはビックリしましたね!
どんな試験内容?
はい、レタリングということで、文字を描くだけです。
文字を描く前に知識問題ってのがあります。
試験の構成は…
- 知識問題
- 実技1(実技4と言われる?)
- 実技2(実技5)
- 実技3(実技6)
という構成になっていて、1級~4級まであって、1級になるほど難しく実技試験問題数も増えて色塗ったりと高度化していき、
4級になるほど知識問題も簡単で、実技も簡単なものになっていきます。
試験時間は4級で2時間10分、1級で4時間30分(マジで?w)という感じで長くなっていきます。
知識問題はもちろんテキスト持ち込み不可ですが、実技試験は後述の公式が発行している書体サンプル集を持ち込んでもOKです。
繰り返します、書体サンプル集は持ち込んでもOKなので、試験中に見ることが出来ます。
(逆に買わせるように仕向けられているともいうw)
持ち込んでよいものは?
はい、まずは下記の書体サンプル集を「実技試験」の時は持ち込んでOKです。
はい、こちらのテキストはAmazonとかでは売ってない可能性が高いです。
実際検索してみましたが出てきませんでした。
(アフィカスブログとしてはこれはとてもマイナス要素ですねw)
なので公式サイトの参考書のところから購入しました。
郵便局振り込みで3日後くらいにすぐに届きましたよ。
せっかくなので一緒に練習帳も買いました。
まぁ後述しますが、明朝体や英語などの拡大模写は逆に簡単です。
この試験受けようって人は絵心がそれなりにある方だと思いますので。
絵と一緒に、文字も描くのも楽しいですよね!
漫符とかでドカーンとかゴゴゴゴゴって描くのも楽しいです!
しかし実技のフリーハンドの書き文字に罠が1つあって、今回自分はその罠に見事にはまってしまったのですが、その辺の内容も今回記載しています。
フリーハンドは練習しておきましょう。
枠ピッタリに文字が入るように、練習しまくってくださいw
枠ピッタリに入るようにしてください。
重要なのでもう1回言いましたw
次に自分が使用した画材はこちら。
- シャープペンシル
- HBの替え芯
- コピック黒(100番)べた塗用
- 消しゴム
- 修正液(いつものぺんてるの先が細いやつ)
- コピックマルチライナー0.5、0.8、1.0、CS(0.8がフリーハンドでちょうどいいかも?1.0は太すぎる感)
- 三角定規(ダイソー)
- 定規(ダイソー)
- ディバイダ(ダイソーのコンパスをねじ外して、針だけにして改造したものw)
- コンパスのようなもの(ディバイダ自作の余り部品w)
- トレーシングペーパー(写ってないけど一応持っていきましたが使いませんでしたw)
これで今回は挑みました。
実技で何も不自由はありませんでした。
この中で一番重要だったのは定規です。
三角定規よりも直定規の方が重要でした。
あとコピックのマルチライナー0.8と0.5。実技1のフリーハンドで大活躍しました。定規も使えばバッチリでした。
べた塗りにポスカ黒はやりすぎです。
文字サイズ的にコピック黒100番か、筆ペンですね。
あと支給される実技解答用紙が厚めのケント紙でした。
厚いということは、サンプル集からのトレースが出来ないようになっていたので、やはり拡大模写する作業を避けることは不可能でした。
ケント紙ということは漫画用紙に近いので、コピックとの相性は抜群に良かったです。
マルチライナーの渇きも比較的はやく、コピック100番のニブじゃない角ばった方でべた塗りも問題なかったです。
勉強時間はどれくらい?
はい、こちら知識問題は少々クセがありました。
特に4級の常用フォントかどうかの問題。
ゴシックは常用、明朝も常用、丸文字や筆記体などの特殊な文字は非常用。この判定がぱっと見ではよく理解できませんw
しかし過去問題を見て、どれが正解でどれがNGか消去法をしていけば簡単に割り出せます。
「過去問はどこにあるんだよ!」という方に、公式サイトが公開している過去問題のリンクを貼っておきます。
ここからPDFダウンロードして印刷してにらめっこしてください。
5年分くらい見ておけば十分でした。
3年ではちょっとデータ不足かもしれません。
知識問題は他にDTPの基礎知識とか、文字の種類とか、書体サンプル集の先頭や末尾に用語集みたいなのがまとめてあります。
そこから抜粋して短文で出てくるのでマーク方式の選択です。
3級は選択ですが、4級はさらに馬鹿にして二択です。
ここは色彩検定とかDTPデザインやってる自分としては、予備知識持ってたのであんまり勉強しませんでした。
頑張ってというか興味本位で平仮名・カタカナの起源文字を覚えたりしましたが、まぁ出題されないようですw
過去問題を直近から5年分の眼を通すのと、書体サンプル集の巻末を一通り覚えれば問題ないでしょう。
永字八法とか明朝体のつくり、ディセンダーとかオーバーシュートは覚えておきましょう。
この辺の文字フォントに関する知識は、他の試験では出てこない独自の問題ですねー。
という感じの内容を、試験の1週間くらい前から勉強開始しました。
合計勉強時間は8時間を2日ほどの、16時間程度です。
ほとんど過去問を解く時間に費やし、実技はほぼ全く練習無しでの挑戦です。
はい、完全に舐めプレイで行きます。行きました。
ポップ検定や似顔絵検定の準備と比べると、明らかに手抜きです。
まぁ受かるやろーw的なノリで行きましたw
いざ試験会場へ
というわけで関西の人間なので、関西の受験会場へ。
コロナもあるので電車は回避して、車で行きました。
有料ですが駐車場は近くにありましたよ。
なんかここ友達が通ってた専門学校のような記憶があるようなないような。
帰りにインテリアコーディネーターとパース検定の存在を知ることになります。
パース検定という新しい目標を見つけます。
卒業制作でしょうか。美しい椅子が飾ってありました。
この学校はインテリアコーディネーター養成の学校みたいですね。
ご興味がある方はこちらのサイトをご覧ください!
という感じの学校が大阪の試験会場でした。
受験者数は、自分を入れて数名でした。
さすがマイナーな資格ですね!ていうかみんなフォントの知識なんて持たないで、GoogleフォントでNotoSansJP入れとけばそれっぽくなるんだろ!が主流ですからね。
Macだったらヒラギノなんだろって感じですよね。
しかし年1回しか開催されないこの試験の、しかも第50回に参加できたことを光栄に思います。
つまり50周年ってことですねー。
1972年ごろがスタートってことですか。歴史を感じますね!
で、試験受けた印象はどんな感じだったの?
はい、ぶっちゃけて言います。
時間が余りましたw
4級については、文字の常用/非常用の基本書体を選択せよ!以外は何も言うことがありませんが、3級についてはいくつか述べるところがあります。
・知識問題
こちらはもう過去問をどれだけやり込んだかのシンプルな世界でした。
ここに一番力を入れて勉強したので不安要素は特にありませんでした。
それでも解答に困った問題はいくつかあったので、過去5年分は見ておいた方がいいということになります。
自分で試験時間内に答え合わせしても7割は超えていたので、まぁ大丈夫だろうと思ってましたが
実際の合否結果も知識問題はOKでした。
・実技4
はい、こちらの問題も、3級4級共通で特に何も言うことはなかったのですが、前述したように
罠にかかったw
のでしたw
詳しく述べたいと思います。
まずフリーハンドの練習帳のこの写真をご覧ください。
この枠線と書き文字の微妙な隙間の違いがわかりますか?
「つ」は枠線に触れておらず、「や」はギリギリ触れず、「ゆ」は触れているところが。
次にこちらの画像をご覧ください。
今度はカタカナです。
「ジ」の濁点は枠内に入っていて、「ズ」の濁点は枠線超えて、さらに外枠内に収まっています。
「ゼ」は微妙に範囲を超え、「ゾ」も超えています。
はい、その通りでございまして。この実技4の試験の評価内容は
フリーハンドで文字が上手に描けているかどうかも見ていますが、それよりも
文字の枠組みの外側と内側に入れ込むこと
と
平仮名は感じよりも小さく内側に描いて、さらに漢字などの「はらい」などは枠にピッタリつけているか
ここをめっちゃ見ているようです。
ていうかこれが全ての評価対象のようです。
はい、これの気が付いたのが試験終わってからでした。
「おお、やっちまったかー!」とクールポコのネタが出てきましたが大丈夫だろうと思ってましたが、合否結果で審査員はそれを見逃さなかったようですw
他の方のブログには「枠線ピッタリに」と書いてあったのですが、見事に失敗というか騙されましたね。
フリーハンドの文字自体は、コピック0.5と0.8使って会心の一発書きで美しく良かったのですけどね。
・実技5と実技6
定規と各辺のサイズを計算して、2倍模写だったので、見本の2倍の寸法を下のベースラインに合わせて製図っぽくで描けました。
ディバイダ使いませんでしたw
「Try」の「r」のrの丸い部分はちょっと苦戦しましたが、そこはニュアンスで描けるので問題ないでしょう。
なんだったらrの曲線始まる前の位置と、終わる位置を1点ずつ結んでいけば曲線も描けるでしょう。
この辺はフォトショップとかイラレでペンツール触ってたら理解できる話でしたね。
何せ書体サンプル集を試験中に見れるので、永字八法のつくりがわからないってことはありえないのです。
目の前に正解があって、それを拡大模写するだけなのですから。
明朝体の文字見本をその場で見れるので、明朝体のつくりを間違えることもありえないので、拡大もそんなに難しくありません。
これがレタリング検定が簡単ってか簡単すぎるって言われる所以でしょうねー。
(書体サンプル集を持ち込み不可なら、この試験は難易度最強になれそうだw)
まぁ時間余ります。
3級でも実技全部終了して20分は余りました。
4級に至っては修正液で直しまくっても40分も余りました。
ゆっくり綺麗に仕上げましょう!
空白解答にはならないようにもしましょう!
合否結果は?
はい、というわけで罠に見事にかかったのでございました。
見事に3級の実技の4だけがバツになっていましたw
しかしこの反省を活かして、来年の6月は、3級受けて2級受ける、という流れが出来ました。
このレタリング検定は年1回しか開催されない試験です。
いきなり2級受けてビックリするよりは、3級で内容思い出して2級受けられるという心の準備が出来るということですね。
まぁ何をミスったか把握出来ずに落とされるよりは、明らかにミスったと自覚がある方が良いですよね。
イラっとしますけどw
そしてこのブログを見つけて、レタリング検定を受ける方に、
あるいはレタリング検定を受けることになって内容を調べたいけど情報全然出てこなくて困った方にお知らせです。
実技4のフリーハンドの枠組みには気をつけろ
という最大限の注意喚起にはなったんじゃないかなと思いますw
皆さんフリーハンドが罠です。気を付けてください!
合格証明書も送られてきました。
こんな感じでした。
この合格証明書と合否通知書が送られてくるのは、試験日から40日以内と公式サイトやハガキに書いてありますが
実際に本当に届くのはピッタリ40日後でした。
A4の封筒で送られてきました。
公式サイトにも合否発表などは書いてない公開されない問い合わせ受け付けない、なので40日ピッタリ待ちましょう!
まとめ
というわけでレタリング検定3級と4級の勉強と受験と結果でした。
この試験を受けてからNotoSansJPとヒラギノを見比べる機会がありました。
ぶっちゃけ違いがわからないレベルなのですが、フォントの美しさとかベースラインとかその辺を意識するようになりました。
最近ではパソコンでフォント一覧から選択したら、それがそのまま印刷にもWebにも出てしまうので、部首とかつくりとか考える機会って全くないですよね。
単にサイトのイメージとか、お客さんの要望とかだけで決めてます。
そんなかっこいい文字の成り立ちに思いを馳せる良い試験なのではないでしょうか?
今回3級無理だったので、来年の6月に3級と2級をダブル受験行きたいと思います。
ではまた!