こんにちは、AKデザインの円盤です。
本日は去る2020年3月1日に受験してきました、似顔絵検定準1級を備忘録したいと思います。
コロナウィルスが爆発する前の、微妙に怪しい段階で試験は開催されました。
電車で行くのは本気でやめとこう、と嫁氏と相談して決定、車で会場まで行きました。
アイキャッチ画像ですでに不合格が出オチしていてダメやんかと思いきや、今回は少し状況が異なりますのでお楽しみに!
似顔絵検定って何?
はい、もうかれこれ4回目のレポートなのでリンク貼っておきます。
詳細は下記のサイトを見てください。こういう資格があるんです。
https://www.nigaoe-kentei.com/
準1級の試験内容
似顔絵検定準1級の試験内容は下記になります。
- 制限時間は120分
- 全部で4つの問題
- モノクロと指定されていない限り、カラーで仕上げる
- 4つの問題のうち、1つだけモノクロ
- 画材は指定されたものなら何でもいい(トレース台はダメw)
- 支給される画用紙は漫画原稿用紙の裏(多分デリーターのでマルチライナー乾くのに時間かかる)
- 問題1つにつき足切り70点の設定がある
- 問題1つにつき満点は130点
- 4題全て仕上げないとダメ(1つでも白紙または未完成だと不合格)
- 指示内容を満たしていないとその時点で不合格(推定)
- 審査員の基準がある(非公開。多分プロの人が基準になってそう)
- 審査員の主観がある(推定。好きそうな画風がありそうw)
はい、この辺は前回の1級とほぼ同じです。
1級の時は5題でしたが、準1級は4題になっていて、少し時間に余裕があります(あるはずです)。
前回のお話
前回受けた似顔絵検定1級はこちらの記事を参考に。
2級と3級のお話はこちらの記事を参考にしてください。
使用画材と受験者のスペック
はい、今回も引き続きコピックです。
色数が増えました。
あとアートスティックなるカリカチュアジャパンの人たちが使っている画材をアタリ取る段階で使用します。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_001-1024x623.jpg)
最近は肌色の暗い色が手持ちにないと気が付きました。
あといまだにハイライトの入れ方がよくわかっていません。ミスノンでバーッと白くしとけばええんやろ?的な人です。
最近の作品は下記のような感じ。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_015.jpg)
形取るのに2時間、ペン入れ20分、着彩と仕上げ3時間くらい。
「時間かければそりゃ誰だって上手く描けるよ」ってカリカチュアジャパンの世界ランカーの女神に言われたことがあります。
(いやいや、時間かけても無理やってwって思います)
キアヌ好きなんですよキアヌ。
マトリックス4楽しみですよね!
まぁ受験者のスペックはこんな感じです。
描く手順
120分で4枚仕上げろというタイムアタック形式の試験です。
1枚にすごく時間をかけてしまうと、あとの3枚が間に合わないのでスピード感重視でどんどん描いていかないといけません。
今回も前回の似顔絵検定1級と同じく、下記のやり方でいきました。
- 問題をざっと目を通す
- カラーかモノクロか問題用紙に書いておく
- まずは線画を鉛筆で下書き>マルチライナーで主線取りを4回繰り返す
- 4枚目完了後、最初の1枚目をコピック塗りしていく
- 全部塗り終わってから仕上げて調整する
まぁいつもの乾きにくいデリーターの漫画原稿用紙なのでね。
主線乾く前に消しゴムかけると悲惨なるわけですよ!
課題1
では順番に見ていきましょう。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_002.jpg)
あれ?これはもしかして?
前回の1級の問題1と同じ女の子じゃないかwww
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/02/20200213002.jpg)
これはやったな!前回の戦いは無駄ではなかったな!と思いながら描きましたのが以下。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_016.jpg)
前回の1級の反省点を十分に省みて顔をとても強調して描きました。
しかしその分、形を取るのに時間がかかってしまいました。
色塗り間に合うのか?と思いながら課題2の主線へ。
課題2
課題2は外国人さん。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_003.jpg)
あれ?これはもしかして?
前回の1級のフランケンシュタインの人じゃないかwww
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/02/20200213008.jpg)
おいおい、これは問題1に続き、過去の戦いが無駄ではなかったことになってしまうじゃないかー。
というわけで描いたのがこちら。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_017.jpg)
あれ?なんか右向きにしたら違う人になってしまったような感じだが!
とりあえずデコと髪形と輪郭をとらえたまえではよかったが、目が違う人になってしまった。
アランの優しい感じが消えてしまった。
そしてこれの主線描いた時点で45分経過。時間やばいなぁと思いつつ次へ。
課題3
次はモノクロで成人男性。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_004.jpg)
ここでようやく知らない人が登場。
眉毛だな、眉毛。
次に四角い輪郭だ。
ん?バッティングセンターだと?
バットを構えているだと?
というわけで描きましたのがこちら。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_018.jpg)
はい、背景頑張りました。
前回の1級の反省点を活かして、顔をとても大きく描きました。
バットの構え=イチローのルーティンのあれになりました。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_020.jpg)
イチロー好きなんですよイチロー。
しかしこれは構えになるのかどうか微妙な感じだ。
野球やってる人からしたら通用しそうだが、野球知らない人ならバットを構えるならこっちになるのでは?
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_021.jpg)
という不安を感じながらも最後の問題へ!
課題4
はい、最後はいつもの風刺画です。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_005.jpg)
もうお馴染みのお二方ですね。
この二人を写真で一言みたいに洒落を利かせていじってください!というお題でございます。
というわけで描いたのはこちら。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_019.jpg)
コロナだけにね!
前日にコロナウィルスの形をググってデフォルメの練習しておきました。
この記事書いてる4月3日時点ではそろそろ大流行するのでは?という段階です。
ある程度未来を予測してコロナで全てが中止になる、という風刺も面白かったかもしれません。
はい、この主線を描いた段階で残り時間30分切っていました。
一気に色を塗る
という作業が残り時間30分と共にスタート!
ああ、これは間に合わんなwと思いながら、女の子>外人>風刺画と仕上げていく。
採点基準に確か1枚の絵として仕上がっている、というものがあったはず。
つまり正しくカラーになっていないとダメなはずです。
模範解答
というわけで試験終了後に貰える解答例を見ていきましょう。
まずは課題1の女の子。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_006.jpg)
あ、いつもの人が復活しましたね。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2019/05/20190525_009-902x1024.jpg)
やはりこの人のがいい感じでしょう。
当番制なのかもしれませんね。
次に課題2の外国人の方。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_007.jpg)
Mステのインタビューみたいな感じで良かったんですね。
歌手=歌ってる、という必要性はなかったみたいです。
よくよく見ると色のはみ出しとかもありますね。
影の塗り込みはベースと影1色程度でいい、とも読み取ることができます。
次に課題3の成人男性のモノクロ。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_008.jpg)
あら、やっぱりバットの構えはこっちみたいですね。
あと顔をそんなに大きく描いていないので、これは似顔絵というよりイラスト寄りの解答でもいいのでは?と読み取れてしまいます。
(つまり評価基準は、似顔絵がメインではなくてもいい、イラストとしても仕上がっていればいいと適当で曖昧である、とも読み取れてしまうのだが?w)
次に課題4の風刺画。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_009.jpg)
安定のこの方。いつもの風刺画担当の人です。
着彩はそこそこで、人物が誰かわかるように描く。
まぁ皮肉はそこそこでいいんだろうとわかります。
ていうか風刺画の似顔絵はNHKのニュースとかで使われているあの人のやつが一番勉強になるのかもしれない!
https://matome.naver.jp/odai/2149069447551008601
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_022.jpg)
これ描いてる人すごいですよね。ここまで描けるようになりたいって思います。
という感じで試験終了。
手ごたえは?うーん、色塗りが全然適当になってしまった。
これはダメだろうなぁwと思いながら帰路に。
結果発表
というわけで1か月後の合否発表。
はい、いつものように長い受験番号と誕生日入れてお昼11時頃に確認します。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_000.jpg)
きたー!
この無表情に煽っていくスタイルに、痺れる憧れるぅー!ですよ。
敗因は色塗りでしょうか。
とにかく色塗りが雑だったのを記憶しています。
これは1枚の絵としては完成していないなぁと自分でも思いましたから。
じゃあぜひ次回もがんばってみましょうかねぇ、と申し込みしようとしたら
コロナウィルスで6月は中止しますのアナウンスが出てましたw
半年近く間が空くのは嫌だなぁ、これどうしようかなぁと思ってると我が嫁からLINE来る。
「わたし受かったよ」
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2019/05/27.png)
なんということでしょう。
というわけで嫁氏が描いた内容を掲載していきましょう!
このブログ用にさっと描いてくれ!ということでもっかい描いてもらいました。
※もちろん本番は全て色塗りしております。
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_010.jpg)
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_011.jpg)
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_012.jpg)
![](https://ak-design.work/wp-content/uploads/2020/04/20200403_013.jpg)
さすがだ。
僕よりも学生時代から美術系の学校に行き、さらにプロとして描き続けてきた実績がある。
女性らしい可愛らしさがふんだんに出ている。
色塗りは色鉛筆とパンパステル使っている。
まぁ資格マニアとして活動を続けて10周年になるのだろうか。
嫁氏と一緒に試験受ける=試験料2倍なので、出来るだけ1回で通ってくれたらお金出してるスポンサーとしては嬉しいのだが
実力差を感じると何とも言えなく悔しい気持ちにもなってしまう。
キィ!もっと上手くなってやるぜ!と思いましたとさー。
採点基準とは
これは協会に問い合わせても絶対に教えてくれないところ。
そしてこの試験は「似顔絵」なのだから、人物の顔が似ていることが大前提になっているはずだ。
だと思ってたんだけど、今回の課題3の解答例で少しどころかえらい話が変わってしまった。
推測だが、下記のような項目で採点されていると思われる。
今回、嫁氏が合格したことで根拠が出来た、ような気がする。
- 人物の特徴を捉えていること
- 老若男女、海外の方と描き分けが出来ている
- 体全体と指定があれば、別に顔をアップにしなくてもいい
- 色塗りは肌も全部塗りつぶした方がいい
- 背景そんなに頑張らなくていい
- 色塗りははみ出していても良い
- 1枚の絵として完成している仕上がりを見ている
- 女性的な絵の方がいい(線が細い、色味はパステル系であっさり)
似顔絵検定でググると8回も準1級受けたけどダメだった男性の方が出てくる。
そしてこの人は教室やってるプロの方なんだからびっくりする。
そして、実際に試験会場にかれこれ通算4回行っているが、いつも1級受けてるおじさまがいらっしゃいます。
毎回会っているということは、毎回落とされていることになる。
受からない・落とされる理由が何か明確にあるのだろう。
それが何なのか、いつも嫁氏と話しているがまだはっきりとしません。
おそらくですが、審査基準が曖昧で、その審査員の好みで判断されているのではと考えます。
そしてその審査員が女性で、可愛らしい絵が好きなのではないかと考えています。
(それか審査員が男性で女性の絵が好きなのではないかな?w)
それか1級を受かった人が上手すぎて、それがそのまんま採点基準の目安になっていて、その1級所持者達と同等レベルでないと合格しないように出来ている、だと思われる。
公認似顔絵師を名乗れる=めっちゃ上手い、なのかもしれませんね。
(それはわかるのだが、120分で描き込める内容に限界があるのはわかっているんでしょうかねぇ?w)
僕がこの試験を落ちれば落ちるほどに、試験内容のデータが、試験問題だけでなく、受験者達のデータも取れていくので
今後どんな風にデータが積み重なっていくのかは、試験の合否に関係なく、非常に面白くなりそうなところですね!
参考書は全ての人物
コロナで外出自粛ですが、芸能人を15分で描くのをやっていきましょうか。
そんなこんなで参考書はこんなん出てました。
ポジションでデフォルメか、カリカチュア風か、リアル系でいくか、この3択ですね。
まとめ
というわけで、今回も不合格に終わり、何も進歩がないように思われてしまいがちですが
この似顔絵検定という試験は
“試験問題を使いまわしている”
という事実が発覚しました。
これは今後に大きく影響を与えると思われます。
試験を受ければ受けるほど、出てくる人が同じである、ということ。
その何人かの人物をめっちゃ練習しておけば、何とかなるんじゃね?ということにもなりそうです。
公式サイトが問題と解答例を載せなくなった理由は、ここにあるのではと推察されました。
どこかのタイミングで問題と解答例と1枚のページにまとめた永久保存版みたいなのを作ろうと僕の中で企画がスタートしましたよ!
(1級まで受かってから、試験を無理やりでもまた受ける方法があればいいのだが、英検みたいにね)
(それか教室開いて生徒に毎回受験させるか、ですかね)